大工として現場目線で大型パネルのうまみを考える。

大型パネルメリットその1

雨仕舞い。

基本1日上棟で透湿防水シート付きパネルを使えば雨仕舞いができるメリットは大きい。

従来の上棟では軸組のみ立ち上がるので軸組、床合板を雨に濡らさないようにするのには養生する必要があった。

しかし大型パネル工法に雨仕舞いの心配はない。

雨養生は直接工事に関係しない工程。なければ無くてよい無駄な部分とも言える。

上棟日には内外の線引きがはっきりとわかれるのは大型パネルの魅力の1つ。(一部はきだしサッシ等パネル化されないものもあるとのこと)

大型パネルメリットその2

搬入メリット

従来の建て方では建て方と同時に羽柄材、構造用面材を建物に落とし込むのが一般的かと思う。

3m近い面材と羽柄材を建物に収めれば30坪前後の家ならそれだけで残りのスペースは限られる。

しかし大型パネル工法ではそれらの搬入の必要がないので広い空間が確保できる。

この空間の活用メリットはかなり大きい。

例えば今まで工事中盤にお金をかけて搬入していた石膏ボードを建て方と同時に荷入れすることも可能ですしフロア材なんかを入れても良いと思う。

今まで物の移動にかけていた時間とお金の省力化につながる。

これも上記にあげた雨養生と似た無駄工程とも言える。

以上が大きな魅力でしょうか。

今後の大型パネルの可能性

大型パネル工法の肝になるのはレッカー車(荷入れ方法)だと思う。

パネルの完成度が上がるほど重量は増す。

工場は工場の敷地を広くすればいくらでも生産能力があげられるがレッカー車は現場に何台も入れることはできないしスペースも限られる。

ということはレッカー車自体の性能があがれば大型パネルの可能性も広がる。

例えば軽自動車サイズのレッカー車や安全に複数のパネルを吊れるレッカー車が作れれば狭小地でも大型パネルという選択肢が出来る

またはレッカー車にこだわることなく足場から吊り上げるウィンチのようなものでも良いと思う。

私の活動する横浜や東京は狭小の敷地が多いので大型パネルをいかにして現場にいれるか、

スムーズに収められるかが今後の大型パネル普及に繋がる重要な鍵となるのではないでしょうか。

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saito motohiko

イツキ建設二代目の大工 齊藤基彦です。 西東京市を中心に建設業を営んでおります。 大工歴 2012年~現在 趣味 野球 資格 二級建築施工管理技士    第二種電気工事士